とうとうこのGPから、P34が本来が持っていた「空気抵抗を減らすための六輪化」というコンセプトから外れて、矛盾とも取れる改造が始まる。
このGPの前の週、カールケンプによる「コンピューターカー(ブラックボックスに解析機材をつんだだけのP34)」試走の結果から、フロントトレッドをワイドにとったデパイユのP34。 その幅は254mmも広げられ、タイヤはボディからはみ出てしまった。
2台編隊のタイレルコンビ、デパイユは「だいぶよくなった」とは言うものの、予選では中盤以降に沈んでしまっている。
ピーターソン車、ヘルメット左右の隙間はエアインテークがわりになっている様に見える。
デパイユ車、こちらも翼端板よりも少し上に飛びでているリアウィング追加フラップが確認出来る。
デパイユ車はグリップ不足を、トレッドとフロント荷重で補正するため、ワイドトレッド・オイルクーラー前面移植に踏み切った。
ヘルメット後ろカウルの留め部分は黒いテープが貼られている。
ピーターソン車、まだワイドトレッドではないが、予選ではデパイユより3列も後ろのグリッドになってしまった。
横から、金属地肌のリアウィング追加フラップは翼端板よりも少し上に飛びでている。コニのロゴ位置も良く分かる。(KK)
デパイユ予選時か?オイルクーラー前面移植によるフロントのelfロゴの配置はさまざまなバリエーションを生むことになる。(KK)
モノクロ画像とあわせて見るとわかるが、コクピットカウルののぞき窓後端に穴が開いている。(KK)
フロントのelfロゴの配置は変則的、現代では許されないおおらかな仕方だ。ミラーは砲弾型のままである。
リアウィング追加フラップは翼端板内側も金属の補強がされている。